博士課程

博士号を取得しました

博士課程

みなさんこんにちは!研究員の渡辺です。私事ではございますが、この3月で九州工業大学大学院の博士後期課程を修了し、博士号を取得しました。

簡単に私の略歴について述べますと、博士前期課程からストレートで博士後期課程に進学し3年間専業学生をしていました。その後、修了していない状態で昨年4月に弊社GMOペパボに新卒入社し、同年9月にこのペパボ研究所(以降ペパ研)にジョインしました。そこからこの3月の学位取得に至りましたので、最後の1年だけ社会人学生を経験しました。

ですので博士論文の研究に取り組んでいた時間の多くは専業学生として過ごしたわけですが、それでも今回の学位取得は弊社に入社していなければ実現できなかったと思っています。というのも、博論の執筆や予備審査・公開審査は入社後に行ったためです。働きながらこのようなプロセスを完遂することができたのは、必要に応じて業務時間中に関連作業を行うことを許してくださった弊社のパートナー(弊社では社員のことをこう呼びます)の皆さんのご理解とご支援のおかげです。本当に感謝しております。

また、論文の内容面に関しても入社後の経験が活きています。弊社に入社してから学んだこと、特にペパ研にジョインしてから他の研究員の皆さんとディスカッションした「なめらかなシステム」のコンセプトが論文の内容に活かされていて、ペパ研に入っていなければ書くことができなかったと思える博論になっています。論文のタイトルは「生成的モデリングによる集合データのVisual Analytics」というものです。「集合データ」とは企業やスポーツにおけるチームやファッションのコーディネートのように、要素が複数集まっている対象を表現するデータです。このようなデータが登場するチーム編成やコーディネート選択といった場面で、人間がデータを元に良い意思決定を行うためにはどのようなデータ分析システムが必要かを議論しています。人間とデータ分析システムとの間のインタラクションを考える上で「なめらかなシステム」のコンセプトが一つの指針となりました。論文の公開自体はもう少し先なのですが、公聴会のスライドは公開しておりますので、興味のある方はぜひこちらをご覧ください。

博士号取得の内定が出た時に社内のslackで報告したところ、ものすごい数のパートナーの皆さんから祝福のコメントやリアクションをいただき、自分の人生の中でこの日は間違いなく一番多くの人に祝福していただいた日だったなぁと思います。月並みですが博士号ってそれだけの価値があるんだなぁと実感した一日でした。

現状ですと弊社のパートナーの中では唯一の博士号所持者1ということで、誇りに思いつつそれだけの働きがこれからできるだろうかという不安もありますが、これからはさらに研究に尽力して、ペパ研の新しい研究領域を切り開いていく所存です。今後の研究活動の成果は随時こちらのブログでご紹介できればと思っております。今後もどうぞよろしくお願いします!

  1. 現状では私一人だけですが、ペパ研には社会人ドクターの学生が数多くおりまして、これからは博士がどんどん増えていく見込みです。 


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