ペパボ研究所について
ペパボ研究所(略称「ペパ研」)は、事業を差別化できる技術を作り出すために「なめらかなシステム」というコンセプトの下で研究開発に取り組む組織です。アカデミックな水準における新規性・有効性・信頼性を追求する研究を行うとともに、研究開発した技術を実際のシステムとして実装・提供することを通して、事業の成長に貢献します。
ミッションとビジョン
ミッション
研究開発により「事業を差別化できる技術」を生み出す。
ビジョン
コンピュータやインターネットに関する技術が発展したいまもなお、我々が日常的に触れるシステムは、様々な障壁に満ち溢れています。我々は、そのような障壁の取り除かれた未来のシステム、すなわち「なめらかなシステム」を目指しています。
ここでいう「なめらかなシステム」とは、情報システムのことをいうのみならず、互いに影響を及ぼし合う継続的な関係にある利用者(ユーザーおよび開発運用者)と情報システムとからなる総体としてのシステムであり、以下の要件を満たします:
- 利用者と情報システムとが継続的な関係を取り持つ過程において、利用者それぞれに固有のコンテキストを見出したり、新たなコンテキストを創出したりできること
- 要件1.を、利用者による明示的な操作を課すことなく実現できること
- 要件1.および2.によって得られたコンテキストに基づき、情報システムが利用者に対して最適なサービスを自動的に提供できること
当社の事業領域であるWebサービスにおいて、上述の要件を満たす「なめらかなシステム」を実現することで、さらに快適かつ個々のユーザに即した体験を提供できるでしょうし、提供者である我々の生産性も向上するでしょう。
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研究開発成果
研究開発成果のページでは、当研究所の論文や学会発表、技術カンファレンス発表の実績を紹介しています。
ペパ研ブログ
ペパ研ブログでは、当研究所の活動について随時お知らせしていきます。
- [2020-12-15] 第13回インターネットと運用技術シンポジウム(IOTS2020)で変化検出と要約データ構造を用いた利用者の嗜好の変化に迅速に追従する多腕バンディット手法について発表、優秀プレゼンテーション賞を受賞しました (三宅悠介)
- [2020-09-09] 情報処理学会第51回インターネットと運用技術研究会でインターネットとオープンな無線技術の今後について発表をしました (力武健次)
- [2020-07-22] ペパボ研究所による新卒エンジニア向け機械学習研修 (三宅悠介)
- [2020-07-14] Google Cloud Platformを用いた形態素解析 (野村孔命)
- [2020-07-13] 情報処理学会第50回インターネットと運用技術研究会で非定常な多腕バンディット問題における変化検出アプローチの線形モデルへの拡張について発表をしました (三宅悠介)
- [2020-06-22] ペパボ研究所の新しい習慣 (三宅悠介)
- [2020-06-16] ペパボのログ活用基盤「Bigfoot」を Google Cloud Platform に移設しました (財津大夏)
- [2020-05-15] 情報処理学会第49回インターネットと運用技術研究会でECサイトにおける購買につながる行動の変化検出とハンドメイド作品を対象としたECサイトにおいての稀覯品の検出について発表をしました (財津大夏, 野村孔命)
パートナー
三宅 悠介
研究員、プリンシパルエンジニア。
大学卒業後、地元福岡のSIer勤務を経て、2012年より株式会社paperboy&co.(現GMOペパボ株式会社)に勤務。サービスの運用開発の傍ら、ログ活用基盤 Bigfootの構築に取り組み、サービスを動的に改善していくための仕組みづくりと機械学習に興味を持つ。
また、OSS活動として主にGo言語によるツール開発を行っている。代表プロダクトとしてthe_platinum_searcherなどがある。
個人ページ: http://blog.monochromegane.com/
野村 孔命
研究員。
2017年3月北九州市立大学大学院情報工学専攻修士課程を修了。新卒としてGMOペパボ株式会社に入社。
大学時代は集積回路の自動設計やマルチプロセッサシステムに関する研究に取り組む。 研究に取り組む過程で研究成果を学術的な成果にとどめるのではなく実際のサービスに還元したいと考えるようになり、研究開発した技術を実際のシステムとして実装・提供することができるペパボ研究所に興味を持ち入社した。
財津 大夏
研究員、ビジネスプロフェッショナル(データサイエンティスト)。
大学では文学部人文学科において社会学・地域福祉社会学を専攻し、社会調査法と統計学を学ぶ。
2012年より株式会社paperboy&co.(現GMOペパボ株式会社)に勤務。ホスティングサービスやECサービスのディレクターとして、データ駆動のマーケティングやサービス運用改善に取り組む。2018年よりデータサイエンティストとして、ログ活用基盤 Bigfoot の開発やその利用によるサービス改善や機械学習に興味を持つ。
黒瀧 悠太
研究員、修士(情報学)。SUZURI事業部エンジニアリングリード。
2012年4月より株式会社paperboy&co.(現GMOペパボ株式会社)に勤務。ソフトウェアエンジニアとして複数のWebサービスの開発を担当。
Human-Computer Interaction(HCI)に関する研究に興味を持つ。OSS活動としてethereum.rbのメンテナをしている。
個人ページ: https://mo-fu.org/
力武 健次
客員研究員。
力武健次技術士事務所 所長。技術士(情報工学部門、文部科学省登録第45374号)。情報処理安全確保支援士(登録番号第012409号)。第一級陸上無線技術士。第一級アマチュア無線技士。1988年東京大学工学部計数工学科計測工学コース卒業、1990年東京大学大学院工学系研究科情報工学専攻修士課程修了、2005年3月大阪大学大学院情報科学研究科マルチメディア専攻博士後期課程修了。大阪大学 博士(情報科学)。2010年〜2013年まで京都大学情報環境機構教授。2014年より現職。ACM Senior Member、電子情報通信学会 正員・シニア会員、情報処理学会 会員、日本技術士会 会員。
1990年にDECのVAX/VMS OSの開発者としてソフトウェアエンジニアの仕事を始め、1992年よりインターネットの運用技術の研究開発に携わる。2008年よりErlang/OTPのコミュニティ活動を始め、現在はErlang/OTPやElixirでのモジュール開発をOSS活動として行っている。2015年にはErlang/OTPのrand疑似乱数モジュールを共著者としてリリースした。無線技術にも興味を持つ。
個人ページ: https://rikitake.jp/
松本 亮介
客員研究員。
松本亮介事務所所長、京都大学博士(情報学)、さくらインターネット研究所上級研究員、ペパボ研究所客員研究員、Forkwell技術顧問、セキュリティ・キャンプ講師、情報処理学会各種委員。現場の技術を知るため修士に行かずにホスティング系企業に就職したのち、異例の修士飛ばしで京都大学大学院の博士課程に入学。インターネット基盤技術の研究に取り組み、mod_mrubyやngx_mrubyなどのOSSを始めとした多数のOSSへの貢献や学術的成果を修める。
2015年4月より2018年10月までGMOペパボ株式会社にてチーフエンジニアとしてプロダクトのアーキテクトやエンジニア組織のマネージメントに従事すると同時に、ペパボ研究所では主席研究員としてOS・Middleware・HTTPに関する研究、及び、事業で実践できるレベルまで作りこむことを目標に研究に従事。2018年11月より現職。
第9回日本OSS奨励賞や2014年度 情報処理学会 山下記念研究賞など、その他受賞多数。2016年に情報処理学会IPSJ-ONEにおいて時流に乗る日本の若手トップ研究者19名に選出される。
個人ページ: https://research.matsumoto-r.jp/
栗林 健太郎
所長、取締役CTO。
大学では法学部政治学科において日本政治史および行政学を専攻。卒業後、市役所勤務を経て、2008年よりソフトウェアエンジニアに転じ、2012年より株式会社paperboy&co.(現GMOペパボ株式会社)に勤務。Webアプリケーション開発者、マネジャー、執行役員として従事。2017年3月から、取締役CTOに就任。また、北陸先端科学技術大学院大学博士前期課程に在学する社会人学生でもある。
ソフトウェアエンジニアとして、大規模Webサービスを迅速に開発できる技術・開発プロセス、安定して運用できるアーキテクチャ、および、セキュリティに興味を持つ。また、近年は、技術に関わる全社での戦略策定、実行を行う。
個人ページ: https://kentarokuribayashi.com/career/
パートナー募集
当研究所では、パートナーを募集しています。ご興味のある方は、当研究所パートナー、または、オープンポジション エキスパート・スペシャリストポジションまでご連絡ください。
必須要件
- 当社の企業理念・ミッションおよび「大切にしてほしい3つのこと」に共感を覚え、実行できること
- 当研究所のミッションとビジョンに共感を覚え、実行できること
- 当社でソフトウェアエンジニアとして従事できるほど、なんらかのプログラミング言語による実装能力と経験を有すること
望ましい要件
- 理工系を始めとする、なんらかの学術分野における修士号以上の学位を保持していること
- 当社で就業しつつ、理工系を始めとする、なんらかの学術分野における修士号以上の学位取得を目指すこと