国際会議 運用技術

第24回情報科学技術フォーラム(FIT2025)のトップコンファレンスセッションにてCOMPSAC 2024で採択された論文について発表をしました

国際会議 運用技術

ペパボ研究所 研究員/プリンシパルエンジニアの三宅(@monochromegane)です。 2025年9月3日から5日にかけて開催されている、第24回情報科学技術フォーラム(FIT2025)のトップコンファレンスセッションで、ペパボ研究所から発表を行いました。

トップコンファレンスセッションは、各分野におけるトップレベルの国際会議や学術雑誌で近年採録された論文の著者が研究内容を紹介するもので、分野横断的に優れた研究を効率的に把握できる貴重な機会です。

重み付き逐次ガウス過程回帰モデルを用いた非定常かつ非線形な多腕バンディット方策

今回紹介したのは、2024年7月に開催されたIEEE COMPSAC 2024にてフルペーパーとして採択された論文「Online Nonstationary and Nonlinear Bandits with Recursive Weighted Gaussian Process」です。 研究では、ECサイトなどのWebサービスにおける施策の比較評価を多腕バンディット問題として定式化し、利用者の文脈と施策の有用性の複雑な関係や時間変化を捉える新たな方策を提案しました。 具体的には、ガウス過程回帰を拡張した重み付き逐次学習の枠組みを導入し、従来法では難しかった非定常性・非線形性を扱いつつ、迅速な応答性を両立させています。 研究の詳細については、以前のエントリ(COMPSAC 2024発表報告)をご覧ください。

発表を終えて

準備の段階から発表までを通じて、現在の研究進捗との繋がりも含めて、改めて自身の研究の意義や目的を見直す機会になりました。結果的に発表もこれまでより分かりやすく伝えることができたように感じ、実際にそのような感想もいただくことができました。また、博士課程でご指導いただいた先生も聴講してくださり、「やはり良い研究なので、ジャーナルにも持っていこう」と励ましの言葉をいただけたのは大きな収穫でした。

さらに、他の方々の発表からは研究内容だけでなく、採択に至るまでの工夫や日々の取り組み方なども伺うことができ、研究姿勢を見直す上でも多くの学びを得ました。

今後もこうした場を通じて研究成果を広く共有し、研究所としての知見を一層深めていきたいと考えています。

最後に、このような貴重な機会を与えてくださったインターネットと運用維持研究会の皆様に心より感謝いたします。

fit2025_talk


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